覚えるトレーニング ②覚えてえらぼう(聞く)
ワーキングメモリ という指標は、知能を図る大切な指標の一つです。
特に、学校生活や友達との関係を築くにあたってとても重要になるのが、「聞いたことを一時的に覚える」ワーキングメモリです。
この力は、発達や認知力に関する様々な解説や研究の中で、「聞く力」ともよく表現されます。
お子さんの様子を見ていて、このような特徴はないでしょうか?
✔ 授業中に、先生に言われたことができない。指示に従えない。
✔ 授業が理解できず、学習についていけない
✔ 持ち帰るはずのもの(プリント、体操着、上履きなど)を忘れて帰ってくる
✔ 宿題をやり忘れる、提出し忘れる
例えば、先生が授業中に下記のような指示を出すとします。
これで図工の授業は終わりです。
ねん土とねん土板をロッカーにしまったら、手を洗ってきましょう。
次の授業は国語なので、国語の教科書とノートを机に出してください。
「聞く力」、つまり聞いたことを一時的に覚えるワーキングメモリに弱みがあると、このような複数の指示を聞いたとき、「手を洗う」ところまでは指示に従えても、手を洗って帰ってきた時点で次の指示を思い出すことができず、ただ座っていたり、友達とふざけ始めてしまったり、などということが考えられます。
この場合、本人は先生の指示通りの事を「終えた」つもりですが、先生にとっては「指示に従わない」子ということになってしまいます。
先生は、指示を「無視してふざけている」子だと思っていますので
国語の教科書とノートを出しなさいと言ったでしょう!
と注意される場合がありますよね。すると、
ちゃんとやってるのに、急に怒られた・・・!
など、学校や先生に対してネガティブな感情を抱くきっかけになります。
「聞く力」の弱みが分かっている場合、できれば学校や担任の先生と、その情報を共有しておけるといいですね!
「見て覚える」のページでも書きましたが、近年の研究では、ワーキングメモリの容量そのものをトレーニングで増やすことはできないのではないか、と言われているようです。ただ、小さいお子さんに関してはどの能力もすべてが絶賛成長中。ワーキングメモリの機能自体も成長中ですから、トレーニングで鍛えることも無理な話ではありません。
発達凸凹カラフルキッズは、やる気を出すこと、やる気を維持することがとても難しいという特徴があります。「聞いて覚える」トレーニングも、簡単な課題から盛大に褒めつつ進めましょう!
”覚える力”の中でも”聞いて覚える力”をトレーニングするプリントです。
理想的には、ママ・パパが読んであげて、お子さんの表情や頑張る姿を見ながら進めてあげられたらいいですが、中々そんな時間が取れないこともありますよね。
そんなママ・パパのために「音読」データもQRコードでつけてあります。ご活用ください。
こちらでは、文章を聞いて登場人物やシチュエーションを理解し、出来事の順番などを覚えて答える練習です。
「意味のある」内容ですので、普通は単語の羅列よりも内容を覚えることが簡単になると思います。
ただ、「聞く力」が弱い子の場合、目に見えないものを想像することが苦手なため、ストーリーを聞いただけでは、頭で理解することに時間がかかることがあります。こういったストーリー仕立てのトレーニングは、想像する力を働かせる練習にもなり、カラフルキッズのためのよい練習になると思います。
学校生活では、話を聞いて理解する、話を聞いて指示に従う、という場面がとても多いですね。「聞く力」は、学校生活をスムーズに進めるためにとても重要です。「話を聞く」というステップでつまずくと「学校が嫌い」「先生が怖い」となりやすくなります。ママ・パパのサポートパワーの発揮しどころです!
こちらは、五つの単語を聞いて覚え、後から質問に答えるタイプの問題です。
単語はそれぞれ、全く意味のつながりがないため、意味として理解することは難しい問題になると思います。
教科書のページ数や、校庭の周回数、何分までに課題を終わらせるかなど、学校生活の中では脈絡のない数字を一時的に記憶して行動しなくてはならない場面がとても多いです。
この課題が、少しでもカラフルキッズの役に立てればと思って作りました。
ごほうび台紙
子どものやる気を盛り上げる、ごほうびシール&スタンプの台紙も公開しています。
インテリアの邪魔にならない、ちょっとかわいい台紙づくりを心掛けました。ご活用ください!